学芸員資格の認定試験が隔年に 「取得の機会が減る」と関係者は反発

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神宮桃子
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 学芸員の資格を認定する試験が2024年度以降、隔年の実施に減る見通しだ。文部科学省は、この見直しを含む博物館法施行規則の一部を改正する省令を10日に公布する。試験を受けて資格を得る人が少ない現状をふまえ、大学での単位取得など他の方法での取得を促す。博物館関係者や大学教員らは「取得機会を減少させる」と反発する。

 学芸員は博物館法に基づく国家資格で、毎年約1万人前後が取得しているとみられる。大半の人が、大学で博物館に関する科目の単位を取ることで資格を得ている。他に、文科省が行う筆記試験または審査による「資格認定」に合格する方法もあり、筆記試験は毎年100人前後、審査は50人前後が出願している。試験と審査では受験資格が異なる。

 今回の改正案では、この資格認定を現行の「毎年少なくとも各1回」から「少なくとも2年に1回」に減らす。23年度は従来通り実施し、様子を見て、24年度以降は筆記試験と審査を年ごとに交互に実施することを検討するという。

 筆記試験は現在、「博物館概論」など計8科目の必須科目と、「美術史」「考古学」「生物学」などのうち2科目の選択科目を受ける必要がある。改正案では、選択科目を廃止する。文化庁によると、23年度から廃止する。

 全日本博物館学会は1月、改…

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