第7回小柄、球も速くない 日本ハム・伊藤大海が侍ジャパンに選ばれるワケ

有料記事北海道日本ハムファイターズ

畑中謙一郎
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 25歳の伊藤大海にとって夢のような日々だった。

 年始に米サンディエゴに飛び、日本代表の先輩、11歳年上のダルビッシュ有(パドレス)とともにトレーニングを積んだ。ダルビッシュの自宅にも招かれ、ワールド・ベースボール・クラシックWBC)への準備の仕方も教わった。

 「詳しくは言えないですが、打者の対策をどういう風にやっていくか。データをどう活用するかもすごく参考になりました」

 北海道日本ハムファイターズの先輩でもあるダルビッシュは、大リーグ志向の強い右腕にとっては道しるべだ。

 「食事やサプリについての知識がすごい。自分はまだまだ勉強不足だと感じました」

 一番うれしかったのは、子どもの頃からあこがれだった大投手に初めて会えたこと。「初日はガチガチで何もしゃべることができず、『はい』ぐらいでした」。人見知りの自分を素直に認めた。

 しかし、この青年は二面性を持つ。大舞台に立てば、突如、ふてぶてしいほどのマウンドさばきを見せる。

 2021年の東京オリンピック(五輪)。日本代表「侍ジャパン」の投手コーチだった建山義紀氏は、ドミニカ共和国との初戦の後、出番のなかった伊藤から直訴されたという。

 「早く投げたいです。ウズウ…

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    稲崎航一
    (朝日新聞大阪スポーツ部長)
    2023年2月9日12時52分 投稿
    【視点】

    ■第2先発でフル回転を 日本ハム・建山投手コーチの言葉が心強いです。 「プロ野球の先発投手の中では、一番リリーフがうまい。調子の良しあしはあっても、探り探りではなく、立ち上がりの初球からその日の100%のボールをズドーンと投げられる。間

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