第7回小柄、球も速くない 日本ハム・伊藤大海が侍ジャパンに選ばれるワケ
25歳の伊藤大海にとって夢のような日々だった。
年始に米サンディエゴに飛び、日本代表の先輩、11歳年上のダルビッシュ有(パドレス)とともにトレーニングを積んだ。ダルビッシュの自宅にも招かれ、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への準備の仕方も教わった。
「詳しくは言えないですが、打者の対策をどういう風にやっていくか。データをどう活用するかもすごく参考になりました」
北海道日本ハムファイターズの先輩でもあるダルビッシュは、大リーグ志向の強い右腕にとっては道しるべだ。
「食事やサプリについての知識がすごい。自分はまだまだ勉強不足だと感じました」
一番うれしかったのは、子どもの頃からあこがれだった大投手に初めて会えたこと。「初日はガチガチで何もしゃべることができず、『はい』ぐらいでした」。人見知りの自分を素直に認めた。
しかし、この青年は二面性を持つ。大舞台に立てば、突如、ふてぶてしいほどのマウンドさばきを見せる。
2021年の東京オリンピック(五輪)。日本代表「侍ジャパン」の投手コーチだった建山義紀氏は、ドミニカ共和国との初戦の後、出番のなかった伊藤から直訴されたという。
「早く投げたいです。ウズウ…
- 【視点】
■第2先発でフル回転を 日本ハム・建山投手コーチの言葉が心強いです。 「プロ野球の先発投手の中では、一番リリーフがうまい。調子の良しあしはあっても、探り探りではなく、立ち上がりの初球からその日の100%のボールをズドーンと投げられる。間

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