日本マクドナルド、最高益から一転減益に、値上げも原料高吸収できず

田幸香純
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 日本マクドナルドホールディングスが8日発表した2022年12月期決算は、本業のもうけを示す営業利益は前年比2・1%減の338億円だった。最高益だった前年から一転して減益となった。コロナ下でも宅配を中心に好調な業績が続いたが、原材料高などのコスト上昇を補えなかった。

 コストの上昇を直営店でみると原材料費は前年比約2割、電気代などエネルギー費は同約3割増えたという。主要食材の半分以上を海外から仕入れており、急激な円安も響いた。22年には2回の値上げを実施したが吸収できなかった。日色保社長は「短期間のうちにこれほど多くの環境変化に見舞われるとは当初想定しておらず、様々な対応を迫られた1年だった」と話した。

 一方、値上げ後も割安感があり客足は伸びた。売上高は前年比10・9%増の3523億円で、既存店の客数は3・2%増えた。1店舗あたりの単月売上高の平均は約2千万円と、01年の上場以来最高を更新した。

 今後も為替など不透明な状況が続くとみるが、経費削減などで23年12月期は増収増益を見込んでいる。田幸香純

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