除雪機が4時間前に… 新名神立ち往生28時間のなぜ 検証結果公表

斉藤佑介
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 1月下旬に降った大雪で、三重、滋賀両県内の新名神高速道路で28時間にわたり車が立ち往生した問題で、中日本高速道路などは8日、検証結果と再発防止策を公表した。通行止めの判断が遅れ、最大約66キロの渋滞が起きたと結論づけた。県や国との情報共有にも課題があったとした。

 同社によると、1月24日の大雪で、京都府内の名神高速道路(下り)で渋滞が起き、新名神にまで波及したことが立ち往生の一因。同社は25日午前3時50分ごろ、甲賀土山インターチェンジ(IC)―四日市ジャンクション(JCT)間を通行止めにしたが、このとき草津JCT―菰野IC間では、最大66キロの渋滞が発生していたという。

 同社は、通行止めの運用基準として、大規模な滞留が予見されたり、除雪できなかったりした場合を想定していた。しかし、この4時間前にはすでに除雪車が渋滞に巻き込まれ、除雪できない状態だった。同社は判断の遅れについて、「主要幹線道路の国道25号(名阪国道)などがすでに通行止めになり、東西の大動脈の確保の観点から通行止めをためらった」とした。

 今後の対策として、除雪能力を超える強い雪が予測される際の「予防的通行止め」の実施のほか、除雪が困難になる渋滞や大規模な滞留が予見される場合は、県など関係機関と情報を共有し、「人命最優先でちゅうちょなく通行止めをする」としている。斉藤佑介

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