うその投資話を持ちかけて客から出資金をだまし取ったとして、警視庁は9日、東京都新宿区の投資関連会社「フリッチクエスト」(FQ)代表の森野広太容疑者(38)=東京都千代田区永田町2丁目=ら30~48歳の男女8人を詐欺の疑いで逮捕したと発表した。同庁は、FQ社が2016年3月~22年1月、20~30代の若年層を中心に全国の約3300人から計約200億円を集めていたとみている。
生活経済課によると、森野容疑者らは共謀して21年10~12月ごろ、出資者4人にうその海外法人への投資話を持ちかけ、同年10月~22年4月ごろ、出資金や手数料の名目で現金計5680万円をだまし取った疑いがある。同課は捜査に支障があるとして、8人の認否は明らかにしていない。
出資金で無人島やクルーズ船購入
森野容疑者らはこの海外法人はインド洋の島国・セーシェルにあるとしていたが、警視庁はこの海外法人に実体はなかったとみている。集めた金の一部は森野容疑者の指示で、日本国内の無人島やクルーズ船、高級外車などの購入に充てていたという。
FQ社はSNSを使い、投資すれば「月利4%(年利48%)の配当がもらえる」などと主に若者を勧誘し、1口100万円の出資金を集めていた。客が別の客の勧誘に成功すると報酬を与える仕組みで、客を獲得していったとみられる。
出資金の持ち合わせがない客…