「4人が首謀か捜査進める」 警察庁長官、特殊詐欺と広域強盗事件で
編集委員・吉田伸八
各地で相次いだ強盗事件に絡み、特殊詐欺に関わったとして4人がフィリピンから移送、逮捕されたことについて、警察庁の露木康浩長官は9日の定例の記者会見で、「特殊詐欺事件、さらには一連の強盗事件で4人が首謀したのかどうかを含め事案の全容解明に向けた捜査を進めていく」と述べた。
警視庁が逮捕したのは、渡辺優樹(38)、小島智信(45)、今村磨人(きよと)(38)、藤田聖也(としや)(38)の4容疑者。
露木長官は、今回、フィリピン当局から容疑者らが使用していたスマートフォンなどの提供を受けたことについて「証拠品を押収したことは捜査上、極めて大きな前進だ」と評価。「特殊詐欺はもちろん、窃盗や強盗への関与を含め、捜査を強力に推進していく」と語った。
露木長官はまた、4人の身柄の引き渡しまでの経緯を説明。「それぞれ特殊詐欺の容疑で逮捕状を得るなどして2019年11月以降、フィリピン側に順次、退去強制を要請してきた。21年4月までに順次身柄が拘束されたが、フィリピン国内で処理すべき係争事案があったため、退去強制がこの時期になった」と述べた。(編集委員・吉田伸八)
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