歌を詠み、その時の思いに重しをつける 富田睦子「うたをよむ」
2月12日付朝日歌壇・朝日俳壇面のコラム「うたをよむ」をお届けします。筆者は歌人の富田睦子さん。現代歌人協会編『続 コロナ禍歌集2021年~2022年』や松本典子さんの歌集『せかいの影絵』から歌を引き、短歌を詠むことの意味について考えます。
うたをよむ
感染騒動が始まった時は想像もしなかった四度目の春が来る。私たちはこの日々に何を思い、どう変わっただろう。
現代歌人協会編『続 コロナ禍歌集2021年~2022年』が刊行された。会員のうち六四四人が一首ずつ寄せたアンソロジーで、永田和宏の講演録やコロナ禍をめぐる年譜なども収録されている。
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