地震の救援で「トルコ便が飛ぶ」 偽のうわさ アフガン人が空港殺到
ニューデリー=石原孝
トルコ南部からシリア北部にかけて6日に発生したマグニチュード7・8の大地震を巡り、アフガニスタンで8日夜、「トルコ側が、救援活動のためにトルコ行きの飛行機を飛ばす」とのうわさが流れ、数百人が首都の空港に殺到する騒ぎがあった。生活苦で国外に逃れようとした人が多数いたとみられている。
AP通信によると、26歳の男性は空港付近で約3時間待ったといい、「支援を必要としている人々を助けに行けるし、自分にとっても国外に出られる機会だと思った」と話した。
群衆の中には女性や子どももいたといい、現地からの映像では空港付近で人々が走る中、銃声も響いた。治安部隊が「うわさは事実ではない」として、翌朝までに鎮圧したという。
アフガニスタンでは、2021年8月にイスラム主義勢力タリバンが首都を制圧し、統治している。極端なイスラム法の解釈で、女子生徒たちは中学生になると教育が受けられず、女性の就労も制限されている。国連児童基金(ユニセフ)によると、人口の半数以上となる約2440万人が人道支援を必要としている。失業や貧困を理由に国外に逃れた人も相次いでいた。(ニューデリー=石原孝)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。