デリヘル運転手の副業、芸能人の情報照会、盗撮未遂…大阪府警が処分

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 秘密の副業や芸能人の個人情報照会、勤務中のSNS投稿……。大阪府警で2022年、警察官ら18人が懲戒処分を受け、計182人が内規に基づく訓戒や注意の処分を受けていたことが朝日新聞の情報公開請求でわかった。警察官や職員計約2万3千人が働く組織では、事件化された処分事案もあった。

 大阪城公園に近い、府警本部庁舎の女性浴室更衣室で21年12月、棚の上に設置された小型カメラが見つかった。

 府警がカメラを調べたところ、鑑識課の男性警部補(当時39)が女性らと過ごす映像が確認された。消し忘れとみられ、警部補が当直勤務についた夜、盗撮目的でカメラを置いた疑いが浮上。「欲求を満たすためにやった」と話したという。

 映像から、女性巡査長との不倫も判明。警部補は22年1月に減給6カ月(10分の1)の懲戒処分を受け、依願退職した。府迷惑防止条例違反容疑で書類送検され、罰金30万円の略式命令も受けたという。

 茨木署の男性巡査部長(当時34)は、奈良県のデリバリーヘルスで女性を送迎する運転手として働いていたとして減給1カ月(同)となり、依願退職した。

 許可を得ていないこの「副業」で21年12月までの約1年間で約50万円の収入を得たと説明したという。巡査部長は「パチンコなどギャンブルで300万円の借金があった」と動機を述べたという。

スマホで身内に送った画像は

 捜査当局ゆえの情報の扱いをめぐる事案もあった。

 府警の開示文書などによると、警察署に勤務する男性巡査長(当時26)は21年5月、変死体の写真をスマートフォンで撮影し、身内に送っていた。理由について、「自分はちゃんと仕事をしているということを伝えたかった」と説明したという。所属長注意となった。

 ある署の女性巡査部長(当時49)は、夫から仕事でトラブルになっている人物の交通違反歴の照会を頼まれて実行。夫が周囲に「あの人はこんな違反をしているらしい」と伝えたことで、府警の窓口に通報があったという。

 巡査部長は22年4月に本部長注意を受け、依願退職。地方公務員法違反容疑で書類送検され、罰金20万円の略式命令も受けたという。

 本部に勤務する男性職員(当時25)は芸能人4人と同僚1人の運転免許証の情報を照会し、住所などを閲覧していた。上司が履歴に疑問を抱き、発覚した。職員は「好奇心で照会した」と話したという。所属長注意となった。

 ある警察署では、男性巡査部…

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