小山さん、奨励会未経験者で異例の合格 会社員辞めAIで将棋を研究

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村瀬信也
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 将棋のアマチュア強豪、小山怜央さん(29)=横浜市=が13日、棋士編入試験に合格し、プロ入りの夢をかなえた。数々の全国大会で活躍し、アマでは知られた存在だった。棋士養成機関「奨励会」の在籍経験はないが、ここ数年で急速に力をつけた。飛躍の要因となったのが人工知能(AI)だ。

 小山さんは岩手県出身。中学3年の時に奨励会を受験したが、不合格だった。その後、全日本アマ名人戦やアマ竜王戦などで優勝。アマ代表としてプロと公式戦を度々戦ってきたが、2020年から21年にかけて竜王戦の予選で勝ち進み、手応えを得た。「もっと強くなりたい。年齢を考えると、今しかない」。21年春、勤めていた会社を退社し、将棋中心の生活に切り替えた。

 パソコンに向かってAIが示す手を研究し、大会などで実戦経験を積む日々。鍛錬の成果は1年余りで目に見える結果となった。22年7月から9月にかけて、朝日杯将棋オープン戦でプロに3連勝。「公式戦で直近10勝以上、勝率6割5分以上」という条件を満たして受験資格を獲得した。

小山さんの大躍進を、アマチュアの将棋仲間や、編入試験合格の経験者はどのように見ているのでしょうか。記事の後半でお伝えします。

 小山さんの成長ぶりは、長年…

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