第18回桁違いに少ない日本の難民認定 移住を強いられた人、世界で1億人超
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、世界で「移住を強いられた人々」は、ロシアによるウクライナ侵攻があった昨年、1億人を突破した。ここには、祖国を追われて外国に保護を求める「難民」らだけでなく、国内で避難生活を送る人々も含まれる。
受け入れ国は先進国を思い浮かべがちだが、実際には先進国までたどり着ける人たちは一部で、大半は近隣国で暮らしている。
とはいえ、UNHCRの報告によると、欧米諸国もこの10年間で、ドイツ約125万人、フランス約50万人、米国約34万人、スウェーデン約24万人など多くの難民を受け入れている。日本はこの10年で1千人余りと、桁違いに少ない。
日本は、社会主義体制となったベトナム、ラオス、カンボジアの3国から逃れたインドシナ難民の受け入れを機に、1981年に難民の認定や保護を義務づける難民条約に加入した。だが、難民と認定されるケースはきわめて少なく、認定率が1%未満という状態が続いてきた。ミャンマー、アフガニスタン、シリア、コンゴ民主共和国、イランといった、他国ではかなり高い確率で難民として保護されている国々の出身者でも認定される人は決して多くない。
難民と認定しないものの、法…
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