夜の広島湾に輝く「宇宙船」? 光の正体たどると、国のあの施策に

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松田史朗
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 1月下旬のある晩、記者は広島湾の沖合に、暗闇の中でさんさんと輝く巨大な構造物を見つけた。「海上の遊園地? それとも宇宙船か?」。興味のおもむくまま、光源を追っていくと――。

 その夜、記者は広島市と呉市を結ぶ海沿いの国道31号にいた。ふと対岸の江田島方面を見ると、ふだんは小さな電灯しか見えない島の手前に、激しく光を放つそれが見えた。

 「あれは何だろう」

 すぐに車のエンジンをかけた。

 呉市中心部を経由して橋を渡り、江田島へ。ハンドルを握ること1時間。フェリー乗り場のある港近くに到着すると、その正体がようやく見えてきた。

 100メートルほど離れた海上で光り輝いていたのは、巨大な船だった。船上に大型クレーンが縦横に組まれ、真っ白い光がデッキ部分に激しく降り注いでいた。

 船舶の位置情報を公開するサイト「マリントラフィック」によると、船の名は「BLUE WIND(ブルーウィンド)」。調べてみると、大手ゼネコンの清水建設(東京)が所有する船だった。

 清水建設によると、この船は…

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