芋くずで発電、麦芽かすを堆肥に 霧島酒造やオリオンビールの挑戦
中島健 座小田英史
九州・沖縄のお酒メーカーの間で、製品の生産過程で出る廃棄物の再利用が進んでいる。芋焼酎「黒霧島」で知られる霧島酒造(宮崎県都城市)は芋くずを使った「サツマイモ発電」の取り組みを加速させている。オリオンビール(沖縄県豊見城市)は麦芽かすを肥料にした「循環型ビール」の生産に力を入れる。環境への配慮は、企業経営に欠かせない視点となっている。
霧島酒造は年間約5千万本(一升瓶換算)の焼酎を生産している。必要なサツマイモは年間約10万トンで、製造過程で約21万トンの焼酎かすが発生する。そこで2006年、焼酎かすや芋くずなどを発酵させてバイオガスをつくるリサイクルプラントを建設。ガスを製造工程のボイラー燃料に使ってきた。
14年にはガスによる発電施設も設けた。昨年4月からは、他の酒蔵メーカーの焼酎かすも受け入れている。
その取り組みを加速させるた…
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