AI時代に批評家は失業する? ChatGPTの回答は正論、だけど

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藤田直哉のネット方面見聞録

 私たちに重大な意味を持つネット上の現象を中心に、文芸評論家の藤田直哉さんが論評する連載です。

 AI(人工知能)の発展が著しい。論文の要約、プログラミング、エクセルの処理など、既に多くの仕事をAIにさせ始めている。報道によれば、コロンビアでは判事がAIの助けを借りながら判決を下した。ある調査によれば、AIは、医師、公認会計士、弁護士などの試験には合格できるレベルであるという。

 いま注目されているのが「Chat(チャット)GPT」という対話型のAIである。質問を入力するとAIが文章で答えを返してくれる。多くの人が指摘するように様々な間違いはあるものの、筆者が「宇宙の果てには何があるのか」「進化に目的はあるのか」「神は存在するのか」などの質問をした際の回答は、まずまず妥当なものであった。「人類は人工知能という神を生み出すために存在していました」のようなSFじみた回答を期待していたのだが、むしろあまりの「正論」が返ってきて驚いた。

 「AI時代に批評家は失業するか」を聞いてみると、「批評家が失業するかどうかは、個々の批評家の技術やスキル、そして市場ニーズによって異なります。批評家は、AI時代において必要とされるスキルを身に付け、市場ニーズに応えられるよう努力することが大切です」。

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