IR開業「なら」夢洲に警察署新設へ 大阪府が来年度予算案に計上
大阪府と大阪市が誘致を目指しているカジノを含む統合型リゾート(IR)の開業を見越し、大阪湾沿岸部の人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)に警察署を新設する動きが始まる。府が2023年度の当初予算案に「夢洲警察署(仮称)」の基本計画策定費約520万円を計上した。
IRは29年に開業予定。多くの人が訪れることで犯罪やトラブルの増加を懸念する声があるとして、府市などが22年4月、国に提出した整備計画に、夢洲内の警察署や交番の設置を盛り込んでいた。開業に向け、段階的に警察職員を約340人増員するとしている。府市は年間約2千万人(国外約600万人)の来訪を見込んでいる。
IRの整備計画をめぐっては、ほかに長崎県が認定を申請。大阪開業は決まっていないが、府警によると、29年に完成を間に合わせるには現地調査などを始める必要があるという。府は、実際に予算を使って事業に乗り出すかどうかを、国の認定の許可状況に応じて判断するとしている。
夢洲は約390ヘクタール(阪神甲子園球場約100個分)。物流拠点として使用されており、市によると、22年9月末現在で住民は1人もいない。現在はユニバーサル・スタジオ・ジャパンを抱える此花署が管轄し、「ユニバーサルスタジオ前交番」の担当エリアという。
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