高齢者に届ける現金6千万円を着服 みずほ信託銀・富山支店の元社員
久保田侑暉
みずほ信託銀行は21日、富山支店の50代の元女性社員が、70代以上の顧客13人から総額約6千万円をだまし取っていたと発表した。顧客の求めで口座から引き出した現金を自宅に届ける際、一部を着服していたという。
同行では顧客から申請があれば、自宅へ現金を届けるサービスをしていたが、元社員はこれを悪用。2015年3月~22年9月、顧客から満期となった定期預金などを届けるように依頼された際、実際に引き出した額より少ない額を渡すなどしていたという。昨年12月に別の社員が顧客に連絡した際、不正が発覚した。同行は不正を受け、このサービスをやめた。元社員は、着服した現金について「生活費や遊興費に使用した」と説明しているという。
同行は、すでにこの社員を懲戒解雇とし、警察にも相談しているという。被害額の弁済も進めている。同行は「実効的な再発防止策の策定や社員教育の充実を通じて内部管理態勢の強化を図り、信頼回復に取り組む」とコメントしている。同行は、問い合わせ窓口(0120・324・334)を設け、他に同様の被害がないか調べている。(久保田侑暉)
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