ウクライナに55億ドル支援、世銀の融資を実質保証 新たな枠組みで
松山尚幹
岸田文雄首相が表明したウクライナへの55億ドル(約7370億円)の財政支援について、政府は、世界銀行による融資を実質的に保証する新たな枠組みをつくる方針だ。ロシアによるウクライナ侵攻が長期化するなか、G7(主要7カ国)の議長国として存在感を発揮したい考えだ。
岸田首相は20日、東京都内で開かれた会合で、「戦争により生活の基盤を奪われた人々への支援や破壊されたインフラの復旧など、支援を必要とするウクライナに対して、新たに55億ドルの追加財政支援を行う」と明らかにした。
55億ドルのうち、50億ドルは新たな枠組みを使う方針。
具体的には、世界銀行グループの国際復興開発銀行(IBRD)が作る基金からウクライナの復興支援などに融資する。返済が滞った場合に日本は50億ドル分までは現金で債務を負担するという仕組みだ。
世銀は日本の信用補完によっ…