まるで秘書のよう 対話型AIの隆盛で主流は「検索」から「生成」へ

有料記事

[PR]

あすを探る 塚越健司さん

 昨年から今年にかけて大流行している生成系AI(ジェネレーティブAI)は、昨今のトレンドであるweb3((ウェブスリー)やメタバースを超えるほどの注目を浴びている。昨年夏ごろから「Stable(ステーブル) Diffusion(ディフュージョン)」など、文章で指示するだけでAIが画像を生成するサービスを、主にスタートアップ企業が発表してきた。同様の技術はIT大手のグーグルなども有していたが、著作権侵害やフェイクニュースの画像作成に流用される点を危惧し、一般公開を控える傾向にあった。実際に、新サービスを次々と発表するスタートアップ企業と権利侵害を主張する企業やアーティストとの間に、訴訟トラブルが生じている。

つかごし・けんじ 学習院大・東京女子大非常勤講師など。情報社会学。著書に『ニュースで読み解くネット社会の歩き方』ほか

 生成系AI開発において特に脚光を浴びる企業が「オープンAI」である。イーロン・マスク氏をはじめとする著名IT企業家の投資を受けて2015年に非営利団体として創設された同社は、その後営利部門を設立し、対話型生成系AI「ChatGPT(チャットGPT)」を昨年11月に発表した。チャットGPTは文章で質問すれば、情報を整理して伝えるばかりか、翻訳や小説のプロット作成、英会話の相手やプログラムコードの作成なども行い、高精度かつ汎用(はんよう)性が高いことに関心が寄せられた。現在は登録すれば無料で利用できることから、発表後2カ月で1億ユーザーを達成。人気SNSの「TikTok(ティックトック)」が1億ユーザーまで9カ月かかったことと比較しても、その影響力の高さがうかがい知れる。

 対話型生成系AIはさらに、インターネットで常識となった「検索」に大きな影響を与えると予測されている。検索はユーザーが自らサイトをめぐり情報を整理するが、対話型生成系AIは質問を記入するだけで、AIが秘書のように欲しい情報をまとめて、わかりやすく伝える。将来的には、ユーザーの年齢などによって表現を変えたり、AIとの対話から新たな興味を提案したりするなど、個人に最適化された情報提供サービスになると考えられる。

 一方、収入の多くを検索に頼…

この記事は有料記事です。残り772文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません