待ちわびた春がきた…タンポポに思い乗せ、NMBの9期生が新公演

阪本輝昭
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 大阪・難波を拠点とするアイドルグループ「NMB48」の第9期生による新公演が23日、NMB48劇場で初日を迎えた。今年の元日から活動を始めたばかりの9期生17人のうち10人が出演し、元気あふれるパフォーマンスを披露。200あまりの客席を埋めたファンから大きな拍手を浴びた。

 9期生公演は、2011年からNMB48で活動する2期生の石田優美さんが曲目や演出などをプロデュースしたもの。石田さんは、最近加入した若手メンバーたちが成長し、やがて主力となっていく願いを込めて「世代交代前夜公演」と名付けた、と公演の中で説明。「私自身がNMB48で学んだことを詰め込んだ」と述べた。

 初日公演には、9期生のうち、青原優花さん、青原和花さん、池田典愛さん、板垣心和さん、渋谷紗雪さん、田中美空さん、西田帆花さん、二瓶愛美さん、芳賀礼さん、古川雪乃さんが出演。

 今回、石田さんがプロデュースした公演は、NMB48だけでなく、AKB48グループ全般の楽曲から「世代交代」のメッセージや、青春や若さ、新出発などがイメージされる新旧の曲で構成。世代の壁に挑む心情を表現した「Generation Change」から始まり、センターポジションを狙う若手アイドルの野心的な心情をうたった「黄金センター」、関西の地ではなじみの薄かったアイドル文化を浸透させていく決意を込めた「不毛の土地を満開に」などが次々歌われた。

 アンコール明けのラストの曲には「タンポポの決心」が選ばれた。長い冬が明けた喜びと、どんな場所にあっても花を咲かせる決意をうたった曲に、アイドル生活を始めたばかりの9期生たちの心情や春の足音を重ね合わせ、客席のファンはうなずきながら聴き入った。

 アイドルになって2カ月で新公演を担うことになった9期生たちは、MC(トークパート)でそれぞれ高揚した気持ちを語るとともに、「ダンスがうまくできなくて号泣してしまった」(田中さん)などレッスン段階で苦心を味わったエピソードも披露。仲間どうしで助け合って初日にこぎ着けたいきさつなどを語った。

 NMB48では、コロナ禍の2020年以降に加入した若手メンバーが40人を超え、全メンバーの3分の2近くを占めるなど中心的な存在となりつつある。

 9期生のキャプテンとなった青原和花さんは公演の最後に「『世代交代させるぞ!』というぐらいの強い気持ちで、これから9期生公演をつくっていきたい。同時に、世代交代をさせてもいいんじゃないか、と(ファンに)思ってもらえるような公演にしたい。温かく見守ってもらえたら」と語った。(阪本輝昭)

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