内戦下の故郷を襲った地震 「悪夢」続く日々、スマホが嫌いになった
大滝哲彰 高井里佳子
「世界の終わりのよう」。シリア北部に暮らす妹から、モハメド・アルサワディさん(34)=大阪府吹田市=のスマートフォンに突然メッセージが届いた。自宅で寝ていた時だった。
すぐにニュースを検索して、生まれ育った故郷を地震が襲ったことを知った。
トルコ南部とシリア北部で6日未明から連続した大地震。死者は22日までに両国で5万人を超えた。
家族や友人から次々と送られる写真には、実家や見覚えのある建物が倒れ、人々が立ちすくむ様子があった。スマホを操作する手が止まり、背筋が凍った。
次に妹から届いたメッセージが追い打ちをかけた。
会うことさえできなかった2人のめい
妹の娘2人が、倒壊した自宅の下敷きになって亡くなったという。4歳と5歳だった。
家族とは毎日のようにビデオ通話をしていた。めいたちとも何度も話した。
姉妹は、いつも「学校に通う…