北海道で過去最大の企業投資「5兆円」 半導体ラピダスが千歳進出
トヨタ自動車など国内大手8社が出資し、次世代半導体の開発・生産を目指す「ラピダス」(東京・小池淳義社長)が、工場建設地に北海道千歳市を選んだ。将来は5兆円規模の投資と1千人以上の雇用が見込まれるという。道内では過去最大の企業投資案件で、関連産業も含めた経済波及効果に期待が高まる。
「最先端の技術を駆使して、世界一、世界最高水準の工場を建設する」。28日午前、ラピダスの小池社長は北海道庁で鈴木直道知事と会談し、力を込めた。
新工場をつくるのは、新千歳空港そばの工業団地「千歳美々ワールド」の土地数十ヘクタール。2025年にも製品の試作を始め、20年代後半に量産ラインを立ち上げる計画だ。国内外からまず数百人規模の人材を集め、最終的には1千人以上を雇用したいという。
小池社長は千歳を選んだ理由として、半導体生産に欠かせない豊富な水が得られるほか、北海道大などの人材、広大な工場用地、太陽光や風力など再生可能エネルギーの確保が見込めることなどを挙げた。日立製作所在籍時には千歳市の工場に関わり、「非常にいいところだと感じていた」という。
道によると、これまで道内での最大の企業投資は約2300億円で、ラピダスは構想通りになればその20倍以上の規模だ。鈴木知事は「前例のない巨大プロジェクト。しっかりサポートできる体制を構築していきたい」と語った。
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