国体慰労会で暴行、警察官処分 部下を全裸にし撮影、マラカスで叩く

石原剛文
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 栃木県警の警察官が国体警備業務の慰労会で部下に暴行したなどとして、県警は30日、機動警察隊の警部補(33)と巡査部長(33)を停職6カ月の懲戒処分に、当時同隊所属の巡査長(27)を本部長訓戒とし、発表した。警部補と巡査部長は同日付で依願退職した。

 監察課によると、慰労会は昨年10月13日、宇都宮市内の居酒屋で隊員15人が参加して開かれた。ここで警部補と巡査部長は部下のシャツを破り、巡査部長は顔にひざげりをしたり、下着に手を入れたりした。

 2次会のカラオケ店では全裸にさせられた隊員を警部補と巡査部長がかかえて巡査長がスマホで写真を撮影。巡査部長にマラカスやタンバリンなどで2人がたたかれ、1人が頭や背中に約2週間のけがをした。2次会で警部補に平手打ちされた部下1人が退職、けがをした部下は精神的な不調から数日間休んだという。

 警部補と巡査部長は2022年4月ごろから複数の部下に職場で「使えねえ」「バカ」「死ね」と暴言をはくパワハラをしていた。巡査部長は昨年6月、部下の乗用車のドアを蹴って傷つけたという。

 県警は30日、警部補と巡査部長を器物損壊や暴行などの容疑で、巡査長を強制わいせつ容疑で宇都宮地検に書類送検した。3人は「場を盛り上げるため、その場ののりでやってしまった」と容疑を認めているという。

 また県警は、当時の機動警察隊隊長(53)を口頭厳重注意に、副隊長(59)を所属長注意とした。(石原剛文)

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