【そもそも解説】トランプ氏起訴、一般市民が判断?逮捕されるの?

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ニューヨーク=中井大助
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 トランプ前米大統領が30日に起訴され、世界中で注目を集めています。「起訴」と言っても、米国と日本では、刑事事件を処理し、罪を問う手続きに違いもあります。その手続きや、トランプ氏が立候補を表明している2024年の米大統領選への影響を解説します。

 Q トランプ前米大統領が起訴(きそ)されたの?

 A 2016年の大統領選の途中(とちゅう)で、元不倫(ふりん)相手とされる女性に払(はら)った「口止め料」をめぐって、ニューヨーク州の法律に違反(いはん)したという罪で起訴されたよ。大統領経験者がこうして起訴されたのは初めてだ。

 Q 誰(だれ)が起訴したの?

 A 日本では検察官が起訴するけれど、米国では一般(いっぱん)市民から選ばれた大陪審(だいばいしん)が判断する。今回の大陪審は23人で構成され、過半数の12人が起訴に賛同する必要があった。ただ、捜査(そうさ)を指揮し、大陪審に証拠(しょうこ)を示したのはマンハッタン地区検察官だよ。

 Q 地区検察官って?

 A 米国では国として決めた「連邦(れんぽう)法」と、州ごとに定める「州法」がある。それぞれ、検察官も裁判所も異なり、州法を適用するのは地区検察官の仕事だ。多くの場合は、選挙で有権者によって選ばれている。

 Q 今後はどうなるの?

 A 地区検察官はトランプ氏…

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    パトリック・ハーラン
    (お笑い芸人・タレント)
    2023年4月1日19時52分 投稿
    【解説】

    トランプはラッキー! ニューヨークは民主党の牙城。トランプを訴追した検察官も裁判を仕切る裁判官も選挙で選ばれる立場。自分の将来がかかっている分だけ、反トランプの住民感情に敏感なはず。現に、検察官は選挙活動中にトランプの訴追を公約にあげていた