訪米の台湾・蔡総統がNYで講演 中国の圧力に「冷静な対応続ける」
ニューヨーク=石田耕一郎
訪米している台湾の蔡英文(ツァイインウェン)総統は30日、シンクタンク・ハドソン研究所で「世界リーダーシップ賞」を受賞し、講演した。蔡氏は「この賞は厳しい環境に挑み、勇気と強い思いで民主主義を実現してきた台湾人に対する称賛だ」と述べた。
同研究所は授賞理由について、「蔡氏のリーダーシップのもと、台湾は民主主義を守り、勇気と鋭い観察により、権威主義に抵抗した」と説明した。
総統府によると、蔡氏は受賞講演で、「中国は意図をもって緊張を高めているが、台湾は冷静な対応を続けている。戦争を避ける最大の方法は、自らの実力を上げることだ」と語った。一方で、「台湾は国連機関から排除され続けており、民主主義陣営の協力を得て、こうした不正義を解消したい」とも強調した。
蔡氏はこの日、米政界の要人と交流したほか、在ニューヨークの台湾事務所(総領事館)で、外交関係を維持する13カ国の国連大使らと会談したという。総統府は中国が反発する可能性を考慮し、交流した要人の名前を明らかにしていない。(ニューヨーク=石田耕一郎)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら