EU委員長、首相のウクライナ訪問を評価 電話協議で 中国も議論か

小手川太朗
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 岸田文雄首相は31日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長と電話で協議した。日本外務省によると、フォンデアライエン氏は、首相が21日にウクライナを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談したことについて「必要かつ重要なものであった」と評価した。両氏はロシアや中国を念頭に、互いを取り巻く地域情勢について緊密に意思疎通していくことで一致した。

 ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、ロシアと国境を接するフィンランド北大西洋条約機構(NATO)に加盟する一方、プーチン大統領は中国の習近平(シーチンピン)国家主席とモスクワで会談したほか、隣国ベラルーシに戦術核を配備する方針を表明した。安全保障環境の悪化や中ロ接近への懸念が広がっている。

 フォンデアライエン氏は4月にマクロン仏大統領とともに中国を訪問し、習氏と会談する見通しだ。林芳正外相も4月1日から訪中し、秦剛(チンカン)外相と会談する。こうした背景から、両首脳は対中国政策についても話し合ったとみられる。(小手川太朗)

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