ロシアで拘束の米紙記者、仕事中に連絡途絶 米国「強い言葉で非難」

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ワシントン=下司佳代子
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 ロシア連邦保安局(FSB)がスパイ行為の疑いがあるとして米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシュコビッチ記者を拘束した事件で、米国政府は30日、拘束を強く非難する声明を発表した。スパイ容疑での米国人記者の拘束は、冷戦期以来とみられる。

 同紙によると、ゲルシュコビッチ氏との連絡は、同氏がロシア中部エカテリンブルクで仕事をしていた29日午後に途絶えた。その後、同氏はモスクワに移送され、国選弁護人の弁護を受けているという。

 ゲルシュコビッチ氏は米国籍の31歳。両親がソ連から米国に渡り、記者自身は大人になってモスクワに住み、ロシア語を習得したという。昨年1月にWSJに加わり、モスクワを拠点に欧米によるロシアへの経済制裁や、中国の習近平(シーチンピン)国家主席のモスクワ訪問、ロシア当局者と民間軍事会社「ワグネル」創設者プリゴジン氏との確執などを取材した。ロシア外務省からジャーナリストとして国内勤務を認められていた。2017年以降にモスクワ・タイムズ紙やAFP通信のロシア駐在記者としても働いた。

 WSJは声明で「WSJはロシア連邦保安局の主張を激しく否定」し、同氏の「即時解放を求める」とした。米国のジャーナリストがスパイ容疑でロシアで拘束されるのは1986年以来という。

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