1年前の入試で採点ミス、2人が今春入学 松山大薬学部、学長を処分

神谷毅
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 【愛媛】松山大学(松山市)は3月30日、昨年1月の薬学部の入試で採点ミスが見つかったと発表した。本来は合格していたり、奨学金を得られたりした受験者が5人いることがわかり、現在通う別の大学の入学金などの費用や慰謝料を支払う。このうち2人は今春、松山大に入学することになったという。

 薬学部の入試は昨年から理科の満点を100点から200点に変更していたが、誤って100点満点で採点した。採点をやり直すと、本来は合格の受験者が1人いて、追加で合格とした。合格者のうち成績優秀者に給付する奨学金対象者の判定もやり直し、4人が追加で対象となった。

 新井英夫学長は3月30日に会見し、コンピューターへの入力ミスが原因で、入試制度の変更点が重なりチェックが不十分だったと説明。「多大な迷惑をかけた5人と家族、関係者に心からおわびを申し上げる。今後はこのような重大なミスを起こすことのないよう再発防止に取り組み、全学をあげて信頼の回復に努めたい」と語った。

 松山大は同29日付で新井学長を譴責(けんせき)の懲戒処分とした。採点ミスの関係者についても懲戒処分などの手続きを進めるという。新井学長は4月から3カ月間、給与の5%を自主返納する。(神谷毅)

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