体罰で監督自粛中、その父が代理 停職明けに復帰OK?県教委の答え

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塩谷耕吾
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 日本では、学校教育法第11条で、学校における体罰は禁じられている。

 当然だと思っていたが、地域によっては違うのかもしれない。そう感じる出来事があり、困惑している。

 3月20、21日に東京・日本武道館であった全国高校柔道選手権。女子長崎代表の県立長崎明誠は団体戦で3回戦に進出し、個人戦で2人が準優勝した。

 同校女子柔道部の監督を務める40代の男性教諭は昨年4月~今年1月、1、2年生部員5人に対し、ほおを平手でたたくなどの暴力が明らかになり、指導自粛中だった。

 代わりに選手を率いた年配の男性は「自分は監督代理だ」と話したものの、なかなか自分の名前を言わない。「書かれると、(体罰問題に)火をつけた連中が、また火をつけるから」

 何とか名前を聞き出し、意味が分かった。監督代理は、自粛中の監督の父親だった。

 監督の自宅が選手寮になっていた状況も確認した。 「変わっていない。今も1、2年生の部員全員が寝泊まりしている。嫌だったら出て行っているはず。一人も出て行っていない」

 長崎県教育委員会の説明はこ…

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    後藤太輔
    (朝日新聞スポーツ部次長=子ども、社会)
    2023年4月3日20時58分 投稿
    【視点】

    スポーツ指導者の暴力に関しては、今後も実態や防止策を伝える記事を出すべく、いまも取材を進めています。暴力指導がなくならない原因のひとつとして、教育関係の責任ある立場の者が、被害者や目撃者などの訴えに対して行動しないといった状況があるようです