甲斐からのLINEに泣いた夜も ホークス栗原が復活の決勝3ラン

鷹見正之
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 ソフトバンクの栗原が復活を告げる一発を放った。六回無死一、二塁。甘く入った変化球を見逃さない。「完璧に捉えることができた」と振り返った1号先制3ラン。約1年ぶりの放物線を右翼席へ描いた。

 昨年3月30日のロッテ戦で左ひざ前十字靱帯(じんたい)断裂の大けがを負った。シーズンを棒に振る大けがと直感した。

 絶望感のなか、甲斐からLINEが届いた。

 「全力プレーのなかであっても、時間を戻せるなら戻したいだろう。たくさんの人に迷惑をかけ、たくさんの人にお世話になって帰ってこい」

 一人で泣いた。

 苦しいリハビリに耐えた。足への負担を減らすため、外野手から三塁へのコンバートに挑戦した。オープン戦は打率4割1分5厘で首位打者に。「体の変化、体調の変化を受け止め、分析できている」。好調を維持したまま開幕を迎えた。

 レギュラーに定着した2020年以降、コロナ禍で声だし応援はなかった。この日は、ダイヤモンドを一周しながら、大きな声援を浴びた。

 「野球って本当にいいなと思った」

 主砲の一振りで、チームは7年連続で開幕戦を白星スタートした。(鷹見正之)

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