韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は1日、日本統治下の朝鮮半島で1919年に起きた「3・1独立運動」の記念式典で演説した。元徴用工をめぐる問題の「解決」へ向けた外交協議が続く日本との関係について「普遍的な価値を共有するパートナー」と述べ、協力を深めることの重要性を強調した。
韓国の訴訟で日本企業に元徴用工への賠償が命じられた問題では、韓国政府が1月、韓国の財団が原告への賠償を肩代わりする「解決策」の有力案を示した。
韓国側は原告らへの説明を続けるとともに、日本側に謝罪や資金拠出といった「誠意ある呼応」を求めており、日韓両政府の協議が続いている。
1日の演説で尹氏は、日本を「過去の軍国主義の侵略者から、我々と普遍的な価値を共有し、安全保障や経済、グローバルな課題で協力するパートナーになった」と位置づけ、北朝鮮の核・ミサイルの脅威などに対抗するため「韓米日の協力がどの時期よりも重要になった」とも述べた。徴用工問題の「解決」について直接の言及はなかった。
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