寄宿舎年間最後の行事「お別れ会」開催 「いつでもあそびにきてね」

小野智美
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 栃木県那須塩原市の県立那須特別支援学校寄宿舎で1日、今年度最後の行事「お別れ会」が開かれた。寄宿舎生は指導員が制作した約30分のDVDを鑑賞。スクリーンに寄宿舎生26人の写真が次々と映り、歓声を上げながら見入った。

 同校寄宿舎は毎年度の希望者が定員を上回るため、自宅が遠い生徒以外の大半が1年限りの入舎となる。高等部3年生もおり、門出を祝おうとの思いを込めてDVDの上映となった。

 スクリーンには、昨年4月の入舎式や大田原東高校生との交流会のほか、掃除や洗濯に励む様子、柿やリンゴをむく練習や電話をかける練習、友達と遊ぶ写真など、寄宿舎での日常が映し出された。終盤で写真はセピア色になり、指導員の言葉が字幕で表示された。

 「1年間よくがんばりました。こんねんどもいろいろありましたね。たのしかったこと。たいへんだったこと。けど、どんなときでも寄宿舎のみんなできょうりょくしてのりこえてきました。ここでできたともだちはこれからもたいせつにしてください。せんせいたちはいつでもここにいます。いつでもあそびにきてね」

 鑑賞後、寄宿舎を出る1人の女子生徒が立ち上がった。「私は今日が最後なので。みなさんと一緒にとても楽しかったです。ありがとうございました」。あいさつが終わると拍手がわいた。1年前の入舎式では、抱負を述べるのに緊張で声が出ず式後は落ち込んで立ち上がれなかった生徒だ。指導員の小川祐典先生は「成長しましたね」と目を細めた。(小野智美)

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