それは「男子校のノリ」のように映った。
松村映子さん(39)は2011年、女性向けファッションのサブスクリプション(定額制)サービスを提供する会社を立ち上げた。
新卒でITコンサルに就職したが、両親がフリーランスなど会社勤めではなかったため、中高生のころから漠然と起業家を夢見ていた。
大企業のような組織と違い、起業の世界に性別はあまり関係ないと思っていたが、実際はそうではなかった。
スタートアップかいわいは「友達コネクション」がモノを言う狭くて小さいなコミュニティーだ。その「ムラ社会」の構成員はほとんどが男性。起業家仲間や投資家と朝までお酒を酌み交わし、徹夜明けで猛烈に仕事をすることが「美徳」とされていた。
飲み会に参加しなかったからといって、何か直接的な不利益があるわけではない。ただ、資金集めや会社経営の上で欠かせない付き合いだと痛感させられた。
ムラ社会では、投資する側も圧倒的に男性が多い。松村さんがサブスクのサービスで生理用品を展開しようと、資金を募っていたころのこと。男性投資家にこう言われた。
スタートアップの世界でも幅をきかせる男社会。起業をめざす女性を孤立させないため、女性たちが動き始めます
「生理の悩みは男の自分には…
- 【視点】
この記事の「女性起業家」を「女性候補者」、「投資家」を「有権者」に置き換えると、女性が立候補しづらい環境とまったく背景が重なることがわかります。実は先日も「女性起業家を増やすための政策プレゼンテーション」を聞く機会があったのですが、女性が起
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