【動画】民主党政権を振り返る菅義偉元首相=榧場勇太記者撮影
この10年間のほとんどを官房長官と首相として政権の中枢を担ってきたのは菅義偉氏でした。亡くなった安倍晋三元首相とともに、「1強多弱」という状況をつくり出しました。
第2次安倍政権で意識したのは「第1次政権の反省」と語ります。教育基本法改正や国民投票法などを相次いで成立させて世論の反発を生んだため、第2次政権では、比較的リベラルな政策にも取り組んだとしています。
自身のあとを継いだ岸田政権に対しては「派閥にばかり気を使っているように見られると、国民の目は厳しくなる」との見方を示しました。
――第2次安倍政権は特に強い政権でした。何を意識していましたか。
「大きいのは第1次安倍政権の反省です。第1次政権は法律をたくさん成立させましたが、数に任せてどんどん進めてしまった。ですから、第2次政権では連続で厳しい法律を出すのではなくて、途中で同一労働同一賃金など(比較的リベラルな政策)を入れてきた」
「外交安全保障も意識した…
- 【視点】
政権交代が起きた2009年の衆院選当時、自民党の選挙対策副委員長だった菅義偉氏の担当記者を務めていました。前年の08年にリーマン・ショックが発生。同年秋に発足した麻生政権は経済対策などを理由に衆院解散の先送りを続け、任期満了まで1カ月とい