第25回山本由伸に苦手なピーマンを食べさせるには 専属シェフのおもてなし
高橋健人
球界のエースを支える人がいる。
その人は、いつも静かに自宅のキッチンにたたずんでいる。
2022年6月18日、オリックス・バファローズの山本由伸(24)は敵地の埼玉西武ライオンズ戦で無安打無得点試合(ノーヒットノーラン)を達成した。
翌19日に帰宅すると、専属でシェフを務める菊地慶祐さん(27)は「おめでとうございます」とだけ伝え、ハンバーグをこね始めた。
偉業翌日の夕食は、メインのハンバーグに野菜たっぷりのスープやブルーベリーの入ったヨーグルトを添えた。
栄養バランスが考えられた、いつも通りのメニューだった。
「勝っても、負けても変わらないクオリティーで出すのが大事かなって」
3歳年下の山本を「由伸君」と呼び、自分は「菊どん」のあだ名で呼ばれる。
互いの誕生日にはプレゼントを贈り合うほど、気心は知れている。
だが、「トップアスリートの…

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