GLAYが育った楽器店 キャロル、ミカ・バンド…写真は語る

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角拓哉
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 日本を代表するミュージシャンたちの若き日の写真が、北海道函館市で半世紀にわたり楽器店を営む吉田正人さん(73)によって大切に保管されてきた。1990年代、ここの練習スタジオで腕を磨いたGLAY、YUKIは全国へと羽ばたいた。日本のロック揺籃(ようらん)期からのスターたちの写真は語る。

 楽器店「サウンドパパ」は国の特別史跡五稜郭」から歩いて数分の場所にある。

 吉田さんは中学生時代、ビートルズに影響を受けてバンドを始め、北海道大学では軽音楽部の部長だった。卒業後、函館市の楽器店で働きながらライブを企画した。サウンドパパを開いたのは1975年だった。

 歌謡曲全盛の時代、日本の音楽シーンはグループサウンズやフォークなどを経て、多様な個性が萌芽(ほうが)していた。

 74年に吉田さんが企画したロックフェスティバルには「キャロル」や「サディスティック・ミカ・バンド」が出演した。チケットは手作り。自由席1400円、指定席1600円だった。

 「どちらも伝説のバンドと呼ばれるようになった。チケット代はこのころでも高くなかったはず。お金もうけは二の次。いいバンドを呼んで、お客さんに喜んでもらおうと、がむしゃらだった」

 吉田さんの事務所には、数百枚もの若き日のスターたちの写真が眠っている。

 セピア色の紙焼き写真には…

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