「ありもしないこと」高市氏、放送法文書に真っ向反論 食い違いなぜ
放送法の政治的公平性をめぐり、首相官邸側とのやりとりを記したとされる総務省の内部文書。同省は7日、すべて行政文書だと認めて公表したが、当時の総務相だった高市早苗経済安全保障担当相は、自身に関する記述について「捏造(ねつぞう)だ」と改めて訴えた。文書はいかなるものなのか。
総務省がこの日公表したのはA4用紙で計約80枚。高市氏は閣議後の会見で「私に関して書かれた4枚については、不正確であるということに確信を持っている」「ありもしないことをあったようにして作るのは捏造だ」と強調した。
高市氏の発言を記した文書のうち「取扱厳重注意」と書かれた2枚には、会合の具体的な日時と場所、出席者が記されている。
この文書によると、高市氏は総務省の安藤友裕情報流通行政局長(当時)らに「テレビ朝日に公平な番組なんてある?」などと発言。放送法の政治的公平性についての新たな解釈を国会で取り上げることに関して、「苦しくない答弁の形にするか、民放相手に徹底抗戦するか」「総理も思いがあるでしょうから、ゴーサインが出るのでは」などと述べたとされる。
別の2枚の文書には、日付は…
- 【視点】
平成28年2月15日の予算委員会で、当時の安倍総理大臣と高市総務大臣にこの質問をした際、お二人とも口をそろえて「全体を見て判断するためには一つ一つの番組を見る必要がある」という趣旨の答弁を繰り返し、「一つの番組だけでも判断されうる」という

放送法めぐる総務省文書問題
放送法の政治的公平性をめぐる首相官邸側と総務省側の安倍政権下のやりとりを記した内部資料。総務省が公開するまでの経緯や問題点をまとめた特集ページはこちら。[もっと見る]