【そもそも解説】再審とは かつて「開かずの扉」 今も高いハードル

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千葉雄高
【鷹の爪動画】「開かずの扉がある!?」 再審とは?=(C)DLE/朝日新聞社
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 57年前に起きた強盗殺人事件で死刑が確定した袴田巌さん(87)の「再審開始」が13日、東京高裁で認められた。再審とは、一度確定した有罪判決が「誤っているかもしれない」として裁判をやり直すことを意味する。刑事訴訟法に定めがあり、冤罪(えんざい)被害者の救済のための最後の手段だ。

 再審ではまず、有罪の確定判決を出した裁判所に「再審をしてほしい」と請求する。請求には「無罪を言い渡すべき、明らかな証拠を新たに発見した」という理由が主に必要になり、証拠の「明白性」と「新規性」と呼ばれている。

 この再審請求審の中で、無罪を求める弁護側と、有罪維持の立場をとる検察側が、主張を戦わせる。科学鑑定や証人尋問が行われる場合もある。

 この結果、裁判所が証拠の「明白性」と「新規性」があると認めれば、再審開始を決定する。ただ、開始決定が出ても検察が高裁や最高裁に不服を申し立てられるため、決着までに何年もかかることが多い。

「針の穴にラクダを通すより難しい」

 再審開始が確定すると、やり…

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