谷中湖の干し上げ 約8割が陸地化
栃木、群馬、埼玉、茨城の4県にまたがる渡良瀬遊水地にある谷中湖で、湖の水を抜いて湖底を乾燥させる「干し上げ」が実施されている。今は約8割が陸地化している。
国土交通省利根川上流河川事務所によると、谷中湖は利根川上流のダム群と連携して首都圏に水を供給する水がめになっている。
1990年の完成当時、この湖から放流した水が原因となって、下流の浄水場でカビ臭が発生した。
2004年から防止策として、冬場に水位を約6・5メートル下げる干し上げを始めた。湖底や護岸を日光にあてることで泥に含まれる窒素やリンが溶け出すのを防ぎ、カビ臭の原因となる植物プランクトンの発生を抑える。
水位が下がってエサが捕りやすくなり、多くの水鳥が集まるのも、この時期の特徴だ。約20日間続く干し上げは今月下旬まで。5月上旬には本来の水位に回復する。(根岸敦生)
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