台湾は強力な同盟国、中国は常に圧力、パラオ大統領が語る太平洋安保

有料記事

コロール=牧野愛博
[PR]

 西太平洋に浮かぶパラオ。台湾と外交関係を持ち、近年はパラオでの安全保障の権限を持つ米国による活動も活発になっています。ウィップス大統領は台湾との外交関係の継続に意欲を示す一方、米国による安全保障の強化や日本の経済支援を訴えました。

 ――パラオと米国は現在、自由連合盟約(コンパクト)に基づく経済支援の見直し交渉を続けています。

 (1994年に発効し、米国がパラオに経済支援を行う代わりに、安全保障を巡る権利を独占するとした)コンパクトの有効期間は50年ですが、経済支援は15年ごとに見直します。防衛と安全保障だけで、経済安全保障を議論しないわけにはいかないからです。

 私が米国との交渉で強調しているのは、「共に歩まなければならない」という点です。経済安全保障は軍艦と同じくらい重要です。パラオと米国が共通の経済基盤を見つければ、双方の勝利につながります。1月に米国と覚書に署名し、基本的な合意に達しました。4月末に最終合意に達し、経済支援につながることを望んでいます。

 パラオと米国のどちらかだけでは防衛できません。米国の政策の大きな変化の一つだと思いますが、米国はお互いを必要としていると理解したようです。強いパラオは、強いアメリカを意味します。

米国が今、パラオに建設中の施設とは?

 ――米国は昨年6月、パラオで地対空迎撃ミサイル「パトリオット」の発射やF35ステルス戦闘機の飛行訓練を行いました。

 コンパクトにより、米国はパ…

この記事は有料記事です。残り2245文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら