入管や難民の問題を考えるため、大切なこと 共に過ごし、隣人になる
玉置太郎
現場へ! 「入管問題」の片隅で④
松浦篤子(59)には月30人ほど、在留資格のない外国人から相談がくる。働けず暮らしていけない、入管施設から出たい、難民申請をしたい……。
松浦はカトリック大阪大司教区の団体「シナピス」(大阪市)で、1992年の設立時から移民・難民支援を担う。市民や学校から講演に呼ばれることも多く、最近必ず触れるのが、入管難民法改正案の話だ。
2年前、政府が外国人の収容や送還のルールを見直す案を国会提出した際、シナピスは反対署名を集め、デモに加わった。各方面からの抗議で廃案になったが、政府は今月、微修正して再提出した。
案では、送還を止める難民申…