第66回守備範囲も戦い方も変わる、豪州の原潜保有で東・南シナ海はどうなる
牧野愛博
米英豪の3カ国首脳が13日、豪州の原子力潜水艦の保有計画を発表した。豪州は2030年代に米国から最大5隻の原潜を購入し、40年代前半には共同開発した新型の国産原潜の調達をめざすという。豪州の原潜保有で東・南シナ海の「潜水艦地図」はどう塗り替えられるのか。
中国による海洋活動が活発化している東・南シナ海。自衛隊関係者によれば、海中では、日米豪の潜水艦が協力して中国軍の動きを監視している。
太平洋で活動している米国の(核兵器を搭載しない)攻撃型原潜は20隻程度と言われている。豪州海軍が通常動力型のコリンズ級潜水艦6隻、海上自衛隊がやはり通常動力型潜水艦22隻を保有している。自衛隊関係者の1人は「米軍の攻撃型原潜が東・南シナ海全域をカバーしている。豪州軍潜水艦がマラッカ海峡、海自潜水艦が日本近海のチョークポイント(海峡など、艦船が必ず通らざるを得ない場所)を担当している」と話す。
原潜と通常型潜水艦では守備範囲も戦い方も違う
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