満額相次ぐ異例の春闘 「賃上げは正社員だけ」非正規ほぼゼロ回答

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 春闘での賃上げをめぐり15日は大企業の満額回答が相次ぎ、その流れを中小企業などにつなげようと「政労使会議」も開かれた。だが労働組合に加入するのは、正社員中心に労働者の2割弱にとどまる。異例の物価高の中、春闘の恩恵を受けられない非正規労働者からは憤りの声もあがる。

 「これ以上ない評価をしたい」

 自動車や電機などの労組でつくる金属労協の金子晃浩議長(自動車総連会長)は15日の会見で、この日までに回答のあった大手43社の8割超が満額だったとして、そう語った。

 基本給を底上げするベースアップ(ベア)相当分は平均8407円。前年の4倍以上で、比較可能な2014年以降で最高だ。金子氏は例年より早く妥結する企業が相次いだことなどにも触れ、「異例の回答状況だ。こうした成果は日本経済を好転させる契機となり得る」と力を込めた。

 経団連の十倉雅和会長はこの…

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    澤路毅彦
    (朝日新聞編集委員=労働)
    2023年3月16日11時35分 投稿
    【視点】

     見出しを含めて、首をかしげる記事でした。確かに、昨日集中回答があった大手製造業の労働組合には、非正規を組織化していなかったり排除していたりするところがあるのは事実でしょう。しかし、一方で、非正規を組織化したり、正社員よりも非正社員の賃上げ

    …続きを読む