春闘賃上げ「3%台の可能性も十分」 日本総研・山田久氏に聞く

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三浦惇平
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 異例の物価高の中で迎えた今年の春闘では、労働組合の高水準の賃上げ要求に対し、大企業からは満額回答が相次いだ。こうした流れは、中小企業や非正規労働者にも波及するのか。また、来年以降も高水準の賃上げは続くのか。賃金制度に詳しい日本総研の山田久・副理事長に聞いた。

今年の賃上げ率の見通しは

 ――今春闘では大企業で大幅な賃上げが続いています。近年2%前後で推移してきた賃上げ率はどこまで上がるでしょうか。

 「エコノミストの事前の見方では2%台後半が多かったですが、3%台の可能性も十分に出てきています。3%を超えれば、厚生労働省の集計では(1994年以来)29年ぶりです。(いち早く賃上げを表明する企業が相次ぐなど)賃上げをしないといけないという雰囲気が出てきています。まわりの企業を意識して横並びしようとする動きもあります」

 ――これから交渉が本格化する中小企業でも、大幅な賃上げは続くでしょうか。

 「大手ほどではないものの…

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