選抜高校野球、開幕試合の山梨学院と東北の監督が語る対戦相手
第95回記念選抜高校野球大会が18日、開幕する。開会式直後の第1試合(午前10時半開始予定)で対戦する、山梨学院の吉田洸二監督と東北(宮城)の佐藤洋監督に、相手校の印象などについて聞いた。
――開幕試合を戦うことになったが
吉田 抽選会直後は、ただただびっくりしたが、なかなか経験できることではないので、一夜明けてからは楽しみに感じるようになってきている。初めての経験なので、何に気をつけたらよいのか分からないが、普段通りに試合を迎えられればと思う。
佐藤 開幕試合は注目度が高い。高校野球を改革しようという中で迎える試合なので、とても意味のあることだと思う。そうそうできるものではないので、ありがたい。
――相手校の印象は
吉田 対戦するのが非常に楽しみ。「野球を楽しむ」「勝ちを意識しない」など、新しいスタイルの高校野球がどのようなものなのか、元々興味を持っていた。秋季東北地区大会を少ない失点で勝ち抜いたチーム。ハッブス大起君だけでなく、2枚の好投手がいるチームと認識している。
佐藤 関東のチャンピオンで走攻守のバランスが取れており、バッティングがいい。うちは投手力が持ち味なので、山梨学院の打者とどう対するかが楽しみでもある。吉田監督はベテランで結果も残している。ただ、テーマは子どもたちが楽しむことであり、監督同士の戦いとは考えていない。
――昨秋から自チームが成長した点は
吉田 正直なところ、わからない。ただ、選手たちには心の成長は求めている。甲子園で、しかも開幕試合。落ち着いて本来の自分のプレーができるよう、全選手に期待する。
佐藤 自立をテーマに、選手同士で話し合いながら一日一日を積み上げてきた。技術的にも精神的にも、個々の選手がたくましくなり、チームとしての底上げもできたのではないか。
――初戦でキーマンになりそうな選手は
吉田 エースの林。春は投手力が物を言う。林だけでなく、投手陣にはしっかりゲームを作ってほしい。
佐藤 全員がキーマン。昨秋の東北大会も日替わりでキーマンが現れた。
――意気込みを
吉田 ここ数年、甲子園では消化不良の試合が続いている。選手たちが十分力を発揮し、やり切ったなという大会にしたい。そのために、監督の自分も雰囲気作りからベンチでの表情までしっかりと気をつけて、準備したい。
佐藤 本音を言えば、意気込みというものはない。「野球を子どもに返す」が指導者としてのテーマなので、個々の選手がどれだけ楽しんでくれるかが大事だ。監督の出番は投手交代ぐらいで、あとは選手が考えてプレーできればいい。(代表取材)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。