NY株一時700ドル安、円高進む スイス金融大手の経営不安に警戒

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ニューヨーク=真海喬生
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 スイスの金融大手クレディ・スイス・グループの経営不安をきっかけに、15日の欧米株式市場は大きく下落した。英独仏など欧州の主要な株価指数は軒並み3%超下落。流れを引き継いだ米ニューヨーク市場でも主要企業でつくるダウ工業株平均が一時、700ドル超下落した。16日の東京市場も大きく値下がりして取引が始まる可能性が高い。

 クレディは14日、過去の財務報告に「重大な弱点」があったと開示し、これが経営不安を招いた。15日には筆頭株主のサウジ・ナショナル・バンクが追加投資を否定したと報じられ、株価が一時、約30%下落した。米銀行の破綻(はたん)で投資家の金融機関の経営に対する警戒感は強まっており、銀行株を中心に大きく値下がりした。

 クレディの株価の大幅安を受け、スイスの中央銀行「スイス国立銀行」などが、「米国の一部の銀行の問題はスイスの金融市場の直接のリスクにはならない」「必要なら流動性(現金などすぐに取引できる資産)を供給する」と表明。不安の払拭(ふっしょく)に動いたことでダウは下げ幅を縮め、前日より280・83ドル(0・87%)安い3万1874・57ドルで取引を終えた。

 株が売られた一方、比較的リ…

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