トランプ政権元高官と近い中国人実業家 検察当局が詐欺罪などで起訴
米連邦検察当局は15日、米国在住の中国人実業家、郭文貴容疑者を詐欺やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で起訴したと発表した。
発表によると、郭容疑者は複数と共謀し、少なくとも2018年から23年3月まで、インターネット上で、数千人から10億ドル(約1330億円)を詐取したとされる。事業や投資名目で資金を集め、自身や関係者の豪邸や高級車、ヨット購入に使ったとしている。
検察当局はまた、郭容疑者が詐取した疑いのある収益として、米政府が22年9月から23年3月までに、郭容疑者らが所有する21の異なる銀行口座から、約6億3400万ドル(約843億円)を押収したことも明らかにした。
検察当局は声明で「郭(容疑者)は何千人ものオンラインフォロワーから10億ドル以上を詐取する複雑な陰謀を主導した。盗んだ金で私腹を肥やした」などと説明している。
郭容疑者は中国政府を批判していることでも知られる。トランプ前政権のバノン元首席戦略官とは関係が近く、ともに行動してもいた。(ニューヨーク=遠田寛生)
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- 【解説】
私、17年末に郭文貴を取材した縁で、その後しばらく仕事の関係がありました(https://youtu.be/4ponUKhihoY )。 彼は胡錦濤時代の腐敗した中国社会でのし上がった政商です。特に北京夏季五輪の利権に食い込んでいたと