「素直に話そうと」フィリピンから帰国 出し子容疑の大学生逮捕

増山祐史
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 還付金詐欺グループの「出し子」役だったとして、警視庁は、千葉県船橋市の大学1年生の少年(19)を電子計算機使用詐欺と窃盗の疑いで逮捕し、16日発表した。少年は昨年末にフィリピンに出国していたが、14日に帰国したところを逮捕された。「逃げられなくなったと思い、素直に話をしようと思った」と話しているという。

 綾瀬署によると、昨年10月、大阪府堺市の70代女性が区役所職員をかたる人物から「保険料の還付金が受け取れる」などと電話を受け、振り込んだ約100万円をだまし取られる被害に遭った。少年はこの女性が振り込んだ現金を、約10分後に東京都世田谷区内のATMで引き出した疑いが持たれている。

 少年は調べに対し、昨年秋にSNSで「闇バイト」に応募し、匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」を使って指示を受けた、と説明。報酬は1日5万円で「これまでに10件くらいやった」と話していたという。

 少年は昨年12月、東京都足立区内で強盗などの犯罪の予兆である「アポ電」があったとして警戒していた警察官に職務質問を受けたことをきっかけにフィリピンに出国。「職質されて怖くなった。このままだと捕まると思った」と供述しているという。(増山祐史)

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