米マイクロソフト(MS)は16日、企業向けソフト「オフィス365」に対話型AI(人工知能)を搭載し、ワードやエクセルなどでチャットが使える新機能を発表した。対話型AI「Chat(チャット)GPT」を開発した米オープンAIの技術を使い、プレゼンテーションソフト「パワーポイント」の資料を瞬時に作ることなどができるという。
新しい機能は「副操縦士」を意味する「365コーパイロット」。オープンAIが今月発表した新しいAIの言語モデル「GPT4」などを用いてチャット機能を使いながら文書や資料を作ることができる。
たとえば、パワポ上で「ワードの資料を基にプレゼン資料を作って」と指示すると、写真やデザインなどを織り交ぜたスライドの下書きを作ってくれる。表計算ソフト「エクセル」では、チャットで指示して社内の販売データをグラフにしたり、売れ筋の商品の分析をしたりできるという。
サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「次世代のAIは自動操縦から副操縦士になる。生産性改善の新たな波をもたらす」と話した。
オープンAIに出資するMSは2月、チャットGPTの技術を搭載した検索エンジン「ビング」を公開。グーグルも新たな対話型AI「Bard(バード)」を発表するなど、対話型AIを活用した製品開発でIT大手の競争が加速している。(サンフランシスコ=五十嵐大介)
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「AIが賢くなれば、こうなるよね」という予想通りかつ、王道の一手です。 「来週と再来週の空き予定から3つ、ランチの予定の候補をAさんに送っておいて。返事が返ってきたら、予算は一人2000円で、銀座のレストランの予約を12時から入れておいて
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「ChatGPTは記者を殺すのか?」。このツールを使っていると、私たち記者の仕事も大きく変わりそうで、そんな思いに駆られます。最新の情報を知らない、もっともらしくウソを言う、などの課題はもちろんありますが、とても的確な回答が短時間に整った