ぼんやり思い描く夢なんて、妄想にすぎない。
プロテニスプレーヤーとして世界に羽ばたきたいなら生き急げ。それも、賢く、考えて実行に移せ。
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スポーツPlusはオリジナル記事を有料会員の方にメールで先行配信するニュースレターです。今回は3月21日配信分をWEB版でお届けします。
男子テニスで日本人最高の世界ランキング34位につける西岡良仁(27)=ミキハウス=は昨年暮れ、中高生を対象にした自身の冠大会を開き、そんな言葉で若者たちをたきつけていた。
「ジュニアで世界ランキング1位になっても、プロで100位以内に入れる保証なんてない。ジュニアはしょせん、ジュニア」
「僕の歩みが、実例としてある」
西岡は15歳のとき、錦織圭(ユニクロ)らが輩出した米フロリダ州のIMGアカデミーに留学した。ジュニアの大会に背を向け、シニア大会の一番下のカテゴリー「フューチャーズ」に挑んだ。
結果を残し、その上の「チャレンジャー」に進めたのが18歳の頃。そこからさらに約3年かけて、その上のATPツアーの舞台にはい上がれた。
「僕の進んだスピードは日本で(錦織)圭君の次ぐらいの速さ。それでも、これぐらいの年月がかかった。アルカラス(スペイン)は19歳で世界ランキング1位になった。本気でプロをめざすなら、ジュニアの大会で必死になるより、17歳でシニアの世界何百位をめざしたほうが効率的で、理にかなっている」。逆算の思考だ。
プロテニス選手のオフは短い…
- 【解説】
西岡良仁選手の、経験に裏打ちされた力強いことばが印象に残る記事です。批難や同調圧力に屈しないというのは、口で言うほど簡単なことではありません。とくにこの日本社会ではそうです。にもかかわらず、それをやってのけている西岡選手に私は憧れすら抱きま
- 【視点】
アンチ同調圧力の精神で世界と戦う西岡良仁選手。「怒りを表現することの何が悪いのかがわからない」なんてセリフ、誰の目も気にせず言いきれてしまうメンタリティー。ザ・日本人な私は1ミリも真似できません苦笑。 一流のアスリートって、同調圧力との向