赤木雅子さん、控訴審でも佐川氏の尋問請求へ 進行協議で方針伝える
学校法人森友学園への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざん問題で、近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)が自死したのは改ざんを強いられたためだとして、妻・雅子さん(51)が同省元理財局長の佐川宣寿(のぶひさ)氏に損害賠償を求めた訴訟の控訴審は17日、非公開の進行協議が大阪高裁で始まった。雅子さん側によると、一審では実現しなかった、佐川氏の尋問を求める方針を伝えたという。
雅子さん側によると、今後の審理の進め方を裁判官と協議する中、佐川氏を含め、改ざん当時の財務省幹部らの尋問を求める方針を裁判所側に伝えたという。
協議後、雅子さんは記者会見し「佐川さんが何をしたのかを佐川さんの口から聞きたい。夫が亡くなって5年。一言、謝ってほしい」と述べた。
一審・大阪地裁判決などによると、俊夫さんは国有地売却問題が明らかになった2017年2月以降、公文書の改ざんに関わった。その後うつ病と診断され、18年3月に自宅の居間で自死した。
雅子さんは国と佐川氏に損害賠償を求めて提訴したが、21年12月、賠償責任を認める「認諾」によって国との訴訟は終結。残された佐川氏の訴訟でも、佐川氏の賠償責任は認められず、雅子さんが控訴している。(森下裕介)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら